発酵し続ける蔵・寺田本家

<発酵し続ける蔵>
立ち入った瞬間に包まれる甘酸っぱく心地よい香り
ああ、菌たちが元気だな、と嬉しさに包まれる
「寺田本家」さんにお邪魔しました

本日の目的は「作業唄」
お酒を仕込む際に蔵人さんたちが唄う仕込み唄を
より良く響かせ、調和させ
より力を発揮出来るように身体を鳴らす方法をお伝えさせて頂きました

 

仕事と暮らしがダイレクトに繋がっていた頃
日本には農家・職人・漁師など
さまざまな手仕事の現場で「仕事唄」が唄い継がれていました

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江戸時代・延宝年間(1673-81)に
滋賀は近江から千葉、神崎にて始まり330年続くこの蔵は

大量生産の添加物アルコールから
蔵付きの菌のみで作る「百薬の長」を作るべく
手作業の自然酒に舵を切り

現在では6万人が訪れる
「お蔵フェスタ」の中心地。

化学肥料や農薬を使わず
雨水や栄養たっぷりの地下水のみで育てられたお米で作るお酒は
唯一無二の美味しさ!(私は「醍醐の泡」の大ファン♡)

寺田本家では

蔵人さんたちは歌うことで息をあわせ
歌う事で生まれた楽しい気持ちを
菌たちと響きあわせます

菌はお互いに影響をうけあいながら発酵を進めるので
共生できる環境さえ整っていれば
腐敗性の菌も含めて生かしあい、支えあう場が産まれます

その場を整えてゆくのが
蔵人さんたちのお仕事

菌がバランス良く発酵するように五感を使い
蒸米や麹、もろみの香や味わい
感触を繰り返し確かめながら丁寧な手仕事でお酒を作ってゆきます

その蔵人さんたちがご機嫌で仕事をし
息を合わせられるように歌うのが「仕事唄」です

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「菌と仲間と響きあう」

昔、時計のなかった時代には唄で時間を測り
仕事の量を決めていました。

例えば、杜氏が酒米のお米の硬さ、蒸し具合などを判断して唄の長さを決める
酛摺りの際に気温やお酒の種類によってどれくらい擦るのかを唄の長さによって測る、など
そうすると、唄によっていつも一定の仕事ができる事を学んだのです。

さらに蔵人達が舞歌うようにもろみに櫂を入れることで仕事にリズムを産み
作り手の心がひとつに束ねられてチームワークに和やかな「和」が生まれる

機会を廃し、手仕事でお酒を作っていこうと決めたとき
蔵人の1人が酒造り唄を口ずさみはじめ
その波が蔵内に素敵な現象を起こしはじめたそうです

「楽しくお酒を造ることで微生物と響きあい、出来てくるお酒にも楽しい「気」が伝わる。
そんな楽しい気の詰まったお酒を飲むと、飲んだ人やその場にも楽しい気が満ちてくる。
そうして寺田本家で楽しくお酒を作ることで楽しさの連鎖反応が起こって
世の中が少しでも明るく平和になればと思い日々仕事をしている」
という言葉を寺田本家の会報紙で読んで、なんて素敵な蔵なんだ!と感動しました

蔵人の想いと微生物が響きあい
「お酒」という百薬の長を産む。

そうやって昔から日本人は菌と八百万の者たちと、ニコニコ仲良く暮らしてきたのだろうな
そんな場所に関われて
日本の文化、和の底上げのお手伝いをさせて頂けて
とても光栄でした!

※2026年3月15日「お蔵フェスタ」開会式にてこの仕込み唄「酛摺唄」が唄われます

一緒に歌いたい方はワークショップも開催しますよ!
2/24 熱海・星の木「作業唄を唄おう」

おうちでのミキやドブロク仕込みにも⚪︎
みんなで菌と響きあいましょう〜☺️